内部監査が不正リスクにどう対応すべきなのか、最新の潮流も交えながら解説します。
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目次
高まる不正リスク対応への期待
外部に公表されている不正に関する調査委員会報告書等を分析すると、原因分析の箇所で、内部監査について以下の言及がなされることが多くあります。
- 内部監査対象の網羅性が充分ではない
- 内部監査テーマの改善が必要
- 内部監査に関わる人員・能力が足りない
- 内部監査で検出された要改善事項がフォローされていない
- ガバナンス機関(取締役会等)との連携が不十分
これらの言及は、内部監査部門の不正リスク対応に対する関係者の強い期待の裏返しであるとも言えます。
また、不正リスクに対する内部監査への期待は技術の発展とともに、広がりを見せています。
内部監査は、一義的には内部統制の構成要素である「モニタリング」の機能を担うものであり、不正を予防できる・もしくは早期に発見できる“仕組み”の有効性を検証する役割を担っています。
一方、様々な企業の経営管理者等からは、上記のみならず、内部監査部門に対して、「実際に当社に同業他社で発生したような事例が発生していないのか確認してほしい」、「特定の会社で実際に発生した不正が他のグループ会社でも発生していないのかを確認してほしい」というニーズをよく伺います。
また、内部監査部門がいわゆる匿名監査(不正調査)の役割を担うこともよくあり、通報等があって実際に不正が顕在化した際の迅速かつ適切な有事対応を求められることもあります。
以上より、内部監査への期待は“仕組み”の「モニタリング」のみならず、それ以上の期待役割を担う機会が増えています。
期待に応える進化の方向性
上記で述べた、内部監査に寄せられる不正リスクへの期待と悩みに対応する進化の方向性として3点提示します。
- 自律的な不正リスク管理の促進:単に内部監査部門が仕組みの不備を指摘するだけではなく、どうすれば現場や管理部門に自律的な改善を促すことが出来るか検討し、提案します。場合によっては、組織風土の変革まで踏み込む、といったことが考えられます。
- AIを活用した不正の検知:AIは日々進化しています。定量的な分析にAIを活用することで短期に実効性ある検証が出来ます。また、定量的な情報だけでなく、定性的な情報も組み合わせてAIで分析することで、より具体的に不正を検知し、早期の対処をすることが可能になります。
- 有事対応の方法を確立:自然災害やパンデミック等における危機管理体制は多くの会社で十分に定められていると考えます。一方、不正事案があった場合に、例えば会計監査人や当局へどうコミュニケーションをとるのか、そもそもどのようなレベルになった時にどのような調査体制にすべきなのか、責任の認定はどう決めるべきなのか、基準や手順が曖昧な会社は多くあります。それらを明確化することで、有事でも迅速かつ適切な対処が可能となり被害は最小限に抑えられると考えます。
実践編の紹介
実践編として上記で述べた方向性の検討に資する記事や動画コンテンツを予定しています。(タイトル・内容等は変更になる可能性があります。予めご了承ください。)
- 日常業務に埋め込む不正リスク管理-業務負荷を高めず自然に不正を防ぐ組織づくり-
- 不正の根本原因を断つカルチャー監査とは
- 内部統制報告制度(J-SOX)基準等改訂後の不正リスク対応の実効性向上ポイント
- AIを活用した不正リスク評価の高度化の可能性
- AIを活用した定量データ分析の可能性
- AI×デジタルフォレンジック技術を活用した定性データ分析の可能性
- 内部監査部門で知っておくべき有事対応
最後に
本記事のまとめ
- 不正リスクに対する内部監査への期待が高まっている
- 自律的な不正リスク管理構築の促進、AIの活用による不正検知、有事への適切な対処の実効性向上がカギ
- 不正リスク管理×内部監査で役立つ記事・動画を実践編として配信予定
KPMGによる支援
KPMG Forensic & Risk Advisoryでは不正の発生時の初動対応から調査・再発防止・平時の予防・発見・検知に至るまで様々なサービスを提供可能です。
不正リスクに係る内部監査についても、内部監査そのものの支援の他、管理体制の高度化も含めて実効性あるサービスを提供しています。
興味がありましたらお問い合わせいただければと思います。
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